第6回 高田聖子さん(女優)

むしろこっちが人生相談したい気持ち満々のコラム、「池谷のぶえの人生相談の館」です。

人生で初めて…と言ってもいいくらい、ここ数日、食欲がありません。

よく、「あ! 気づいたらもう夜。今日まだ何も食べてない!」みたいなことを言う方がいるじゃないですか。

ご飯を食べないまま、朝から夜までですって…?
ご飯以外にそんなに夢中になれることって、いったい何なのですか?
恋ですか? それとも、恋ですか? ひょっとして、恋ですか?

それならそれで、恋を食べて生きていけばいいので満腹でしょうが、恋なんかとんと最近食べてないもので、本当にただの食欲不振です。

ですから、「気づいたら何も食べていない」なんて、都市伝説だと思って生きてきましたが、もしかしたらその伝説を体験できるかもしれない…という期待を胸に劇場へ行くと、

何? ここは美味しい食べ物のテーマパークなの?

というような、差し入れの数々が並んでいるものですから、食欲スイッチが作動しはじめるのです。

このように冷静に書いていると、「家にあるものは美味しくないもの」と、胃が判断するようになってしまったのではないか? 本当に美味しいものにしか胃が反応しなくなってしまったのではないか…?
胃への教育方針が間違っていたのではないか。
夜遅く帰ってくるようになった胃。友人の家を泊まり歩くようになった胃。ドラッグストアで化粧品を万引きする胃。年の離れた男性と同棲し始めた胃。若くして身ごもる胃…もう、胃の概念がわからなくなってまいりました。

そんな食欲不振の秋。今回のご相談は、こちらです。

*****

こんな事、のぶえちゃんに相談していいものかと思うのですが…この夏、実家で過ごしていたのです。
前々から母から聞いてはいたのですが、庭の真ん中に、中身を食べられた亀の甲羅が落ちていたり、手水鉢に銀杏の実がぎっちり貯めてあったりしていて、何かいるとは思っていたのですが、お盆の朝方、キロキロ…グエッ!グエッ!という声と共に天井裏をドタドタ走り回る音がして、パッと窓の外を見たら、アライグマの群れがこちらを見て威嚇していました。
怖くて庭に罠を仕掛けたのですが、まだかかりません。
仮にもしこの罠にかかった場合も想像すると怖いです。
間も無く稽古も始まるので実家を離れなければならず、もしアライグマが逆襲してきたらと思うと心配でなりません。
業者に任せておけという話かもしれませんけれど、なにかお知恵を拝借できたらと…よろしくお願いします。ちなみにこれが罠です。

写真1

高田聖子さん(女優)

*****

人生相談を始めてまだ6回目ではありますが、まさかアライグマについてお答えすることになるとは想定外でした。

しかし人生なんて、いつアライグマが侵入してきても不思議ではありませんものね。私の人生と、アライグマの人生は交わることがないと決めつけておりました。反省です。

さっそく、「アライグマ」を検索します。「あらいぐまラスカル」が出てきます。ここまでは、想定内でした。

しかし、出るわ出るわ、アライグマの被害について、そして、その獰猛な性格について…。

・執着心が強い。
習慣性が強く、気に入った食べ物に執着する。
・手先が器用で力持ち。
蓋や重石をどかしたり、カギを開けるなど、一度執着されると防衛が困難になる。
・繁殖率が高い。
1歳で約66%、2歳以上になるとほぼ100%が繁殖し、死ぬまで下がらない。平均で3~5頭の子供を出産。生まれた子供の大半が生き残って、繁殖活動に参加する。
・群れで行動する。
子どもが自立する7月以降は、母子が集団で行動するため、一度の被害が多くなる可能性がある。
・子ども時代は可愛らしく、大人になると狂暴な性格に。

そして、アライグマは外来種で、もともと日本にいた生き物ではなく、幼少期のかわいらしい様子からペットの目的で日本に渡ってきたものの、大人になると狂暴になり手に負えなくなるため、山に放たれたりして増加したのでは? と言われているようです。

そして、平成16年からは「特定外来生物による生態系に係る被害の防止に関する法律」という法律の中で、アライグマは特定外来生物のリストに載り、人に危害を加えたり、農林水産業に大きな被害をもたらす生物として、いまやペットどころか指名手配的な立場になっているのですね…。

私もどっぷり「あらいぐまラスカル」世代なので、まさかアライグマの世界がそんなことになっているとは驚きました。最後の砦であろう動物園からも「飼えません」と断られてしまうほどの暴れん坊将軍なようで、もう、せめて外見が可愛くてよかったね…と思うしかありません。

これでブスだったら大変です。世間はブスに厳しいのです。もっと早い段階で駆除対象となっていたかもしれません。

とはいえ、実際アライグマによる被害は大変なようで、聖子さんのご実家近辺の市町村でも、アライグマへの対策や講習会や駆除計画や、いろいろ動いているようでした。

アライグマの性質にもありましたが、毎年どんどん増加する一方なわけで、これはもう個人個人で対策を打っても太刀打ちできるものでもありません。
なんなら、いつか人間の数を超えそうな勢いです。

そうなると、地域単位、市町村単位、もっと行けば国単位で考えなければいけないことのように思えてきました。

大学を卒業してから3年ほど、都市計画を作成する会社に勤務し、主に住民アンケートの報告書作りに携わっていたため、なんだかノスタルジックな調査です。

ということで、聖子さんのご実家のある町へ問い合わせをしてみました。
返答はこちらです。

_____
池谷 伸枝様



ご連絡頂いただき、ありがとうございます。



アライグマにつきましては、町により捕獲檻を設置し、捕獲する方法をとっております。

この捕獲檻につきましては、アライグマ被害を受けているおそれのある住宅等へ設置しており、町職員がご自宅に捕獲檻を設置に伺うこととなります。



なお、檻の中に入れる餌の補充等につきましては、設置依頼者にお願いしております。

また、檻の設置状況により、依頼された際に檻の空きが無い場合もあり、檻の空きがでるまでお待ちいただくこともありますので、ご了承ください。



斑鳩町役場 都市建設部 建設農林課
_____

聖子さんのご実家は、あの有名な「法隆寺」であります。
数年前、京都から足を延ばして行ってみましたが、「ここがご実家!?」と、そのあまりのスケールの壮大さから、聖子さんのただならぬ源を感じたものです。

アライグマの好きな場所として、神社仏閣、水辺、竹林、防風林、納屋などがあるようですが、全てを網羅していそうですものね…お気に入りな環境なのかもしれません。

そして、すでに罠もしかけていらっしゃるようですので、町から設置してもらっているものだったら、なんの回答にもならず申し訳ございません。

もし個人でしかけたものでしたら、町へのSOSをまずお勧めいたします。

そして、どちらにせよ、エサは、罠の付近に撒き餌をしないと通り過ぎることもあるようで、誘引エサは甘く油の匂いが強いもの、インスタントラーメン、パン、ドーナッツ、お菓子、から揚げ、煮干し、するめ、リンゴ、ブドウなどがいいようですが、鮮度を保つためにも、生ものより一番コスパがいいのはキャラメルコーンらしいです。

時期的には、2月後半頃から活動が始まり、3~6月頃が野外にエサもないので、罠による捕獲率が高くなるとのこと。

今頃の時期だと、自然界にエサがたくさんあるので、罠にかかりにくかったりもするようです。

いやぁ…長期戦ですね…そして、1年で数倍くらいに頭数が増えて行くわけですから、1家庭で2~3頭捕獲したところで根本的な問題の解決にならない気もいたします…。

そして、聖子さんがおっしゃるように、もし罠にかかったらかかったで怖いですし…。

最終的には業者さんに頼むのが一番だ…という答えは準備しているものの、その前に何か手段はないか…と調べておりましたら、撃退百貨店というサイトで「ウルフ尿」というものを見つけました。

天敵の尿を敷地外に撒くことによって、そこから侵入させないようにする撃退法らしいです。

なんといっても、名前が強そうです「ウルフ尿」。
尿に守られて生きる…敵に勝つためには、それも受け入れねばならないのかもしれません。

ぜひ、お試しください。

「あらいぐまラスカル」でも、ラスカルが初めて食べたとうもろこしの美味しさから覚醒し、隣人のとうもろこし畑を夜な夜な荒らしまくってしまって、人間との確執が出来てしまいました。

食べ物の中でとうもろこしが一番好きな私としては、なんとも他人事には思えない騒動ですが、食欲不振な昨今ではその食欲を少し分けてほしいくらいです。

そして、アライグマにもぜひTwitterをやっていただき、「あ! 気づいたらもう夜。今日まだ何も食べてない!」とひとこと呟いてから人里に降りて来てもらえると、人間側も心構えができるというものです。

まあ、どれだけ手先が器用でもTwitterまではやらないでしょうし、これから秋になり、捕獲が難しくなる時期ですし、どうか地域ぐるみ、町ぐるみで大きな対策が実行されると安心ですね。

ちなみに、いま公演中のこまつ座「円生と志ん生」で演出をされている鵜山仁さんは、聖子さんのご実家の隣町ご出身だそうですので、鵜山さんにもアライグマについて聞いてみます。


ラッキー待ち受け
写真2
実家…それは不思議なものが集う場所…。
どんな経路で実家にやってきて、どんな想いで飾るに至ったのか、まるでわからない池谷家実家の置物です。
どうかこのパワーで、アライグマがお山に帰っていきますように。

■高田聖子さんの今後の予定
劇団☆新感線「髑髏城の七人season月」
11/23~2018年2/21
@IHIステージアラウンド東京


【筆者プロフィール】
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池谷のぶえ
いけたにのぶえ94年より04年の解散まで劇団「猫ニャー」の劇団員として活動。解散後は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品、NODA・MAP、蜷川幸雄演出作品など数多くの舞台に出演。

[出演情報]
【舞台】 
こまつ座 第119回公演「円生と志ん生」(作:井上ひさし、演出:鵜山仁)
9月8日(金)~24日(日)    紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 
9月30日(土)~10月1日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
10月8日(日)        日立システムズホール仙台 シアターホール
10月14日(土)           川西町フレンドリープラザ




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第5回 黒田大輔さん(俳優・39歳)

むしろこっちが人生相談したい気持ち満々のコラム、「池谷のぶえの人生相談の館」です。

絶賛、戦い中です。
もちろん、夏と。

夏以外に、何と戦う必要がありましょう。

朝起きれば暑い、昼外に出れば暑い、夜寝れば暑い…なんですか? この代り映えしない、ただ暑いことだけを押し付けてくる機微のない季節。

朝まで生夏悪口…という番組があるなら、朝まで夏の悪口を言いたいですが、夏のために何で朝まで起きとらんといかんのじゃ! という悪口をまず言いたい。

もうみなさま、おわかりになりましたね。
夏が嫌いです。

とうもろこしは大好きです。
ここが、ジレンマです。

誰のおかげでとうもろこしを食えてると思ってんだ!? あぁん!?
と夏から胸ぐらをつかまれたら、そっと目を閉じて夏にされるがままになるしかない立場ではあります。

いや、そもそも、昔から夏が嫌いかといったら、そんなこともないのです。

若い頃は、花火大会、夏祭り、プール、海水浴、昆虫採集、ラジオ体操、夏の恋…夏休みの行事は人並みに好感を持っていました。

しかし現在、

花火大会…すんごく遠くから偶然見かけるなら可。ただし、涼しいところ。
夏祭り…すんごく空いてる露店だけひやかすなら可。ただし、涼しい夕方以降。
プール…すんごく空いてるプールに、浸かってるだけなら可。
海水浴…少し離れたところから眺めるだけなら可。ただし、涼しいところ。
昆虫採集…不可。季節関係なく、彼らとは一定の距離を保っていきたい。
ラジオ体操…春と秋と冬なら可。
夏の恋…可だけど、気配がない。なんなら、春も秋も冬もない。

こうして、夏の行事を何もかも受け付けない身体になってしまいました。

とにかく、暑いことがすべてを嫌にさせます。
そして、自分が汗っかきであることも大きな原因です。
しかし、30代前半までむしろ汗っかきではなかったのです。
クーラーなんて必要のない身体だったのです。

32~3歳のころからいきなり、夏にドバーッと汗が出る体質になってしまい、それからは夏と共存できないようになりました。

だって、汗って、すごくがんばってるみたいじゃないですか。
私、すごくがんばらない性質なのに、とても不本意なのです。

がんばってる人やアスリートなのに、汗が出にくい人たちに、わけてあげたい、汗…。
輸血のようなシステムにはならないのでしょうか。
いくらでも人助けできるのに…。

おめーの汗なんか誰がほしがんだよ! という世界中からの罵声は、きっと蝉の声ですね…あとひと月ほど、夏と戦っていこうと思います。

さて今回のご相談は、そんな夏に久しぶりにお仕事が一緒だった方からです。

*****

深刻な相談になってしまいますが、何卒宜しくお願いします。

レバ刺し・ユッケが食べたくて仕方ありません。どうすればいいでしょうか?

また、レバ刺し・ユッケを法律で禁ずるこの国に対して、心を冷静に保つことが困難です。なにか良い方法はないものでしょうか?

宜しくお願い致します。

黒田大輔さん(俳優・39歳)

*****

人生相談の館コラムが始まってからというもの、なかなか神経を研ぎ澄ます必要のあるご相談が多かった中、どうしてやることもできない相談をありがとう、黒田くん。

黒田くんと初めて出会ったのはいつだったのかしら…もはや、まったく覚えていません。
何度か共演したり、何度かばったりあったり、その度に特に懐かしい感じも、久しぶりな感じもあまりしない…不思議な存在の黒田くん。

数年前、京都で仕事の時、丁度同じく京都で仕事中だった黒田くんと落ち合いごはんを食べたのですが、私が初めての太秦デビューでド緊張していたら、甥っ子さんか姪っ子さんが黒田くんにくれたという、お守りの缶バッチを貸してくれました。

その缶バッチを、先日ようやく返すことができたので、そのお礼もかねての今回の人生相談ですので、真摯に回答せねばなりません。

1. 魔法を使う
2. タイムマシンに乗る
3. 総理大臣になり国を変える
4. 外国へ行く
5. 疑似食を作る

おおまかに考えて、上記5つに絞られるでしょう。
では、ひとつひとつ、具体的に検証していきましょう。

1. 魔法を使う…使えやしないさ。
2. タイムマシンに乗る…乗れやしないさ。
3. 総理大臣になり国を変える…変えてよ黒田くん。
4. 外国へ行く…韓国とかオーストラリアとかで食べられるらしいわね。とりあえず、これが一番現実的ね。
5. 疑似食を作る…マグロのお刺身とアボカドを細く切って、ごま油、塩、コチュジャン、卵黄、すりおろしニンニク、胡麻、醤油で混ぜるのよ。なんとなくユッケよ。酔っぱらって食べれば、なんならユッケよ。

一度失ったものは、なかなか戻ってはこないわね…そして、二度と会えないかと思うと、無性に会いたくなるものよね…だから、レバ刺しとユッケのことばかり考えてしまう。

レバ刺しとユッケのことは、中学時代と高校時代だと思ったらいいんじゃないかしら。
もしくは、レバ子とユッコという、元カノだと思ったらいいんじゃいかしら。

いずれにしても、黒田くんの人生を通過していった美しい想い出なのよ、レバ刺しとユッケは。

とはいえ、想い出を現実的として向き合うには、

外国へ行くこと。
馬レバーや鶏レバーへの愛情の扉も開くこと。
国を変えるために、選挙に出ること。

この3つね。
応援するわ。特に選挙は。
がんばって! 黒田くん!


ラッキー待ち受け
rebasashi
2012年6月、最後のお別れの記念に撮影したレバ刺しの画像です。
いまだに消せないほど、私も彼らの大ファンでした。
ですので、黒田くんの気持ちはとてもよくわかります。いつか、この画像を缶バッチに加工して、お守りとして渡せる日がくるとよいですね。
それまで、待ち受けにしてください。

■黒田大輔さんの今後の予定
森山直太朗劇場公演「あの城」(作・演出:御徒町凧)

9月14日(木)〜10月1日(日)@本多劇場

http://naotaro.com/anoshiro/

月と雷」(監督:安藤尋)

10月7日(土)テアトル新宿ほか、全国順次公開


【筆者プロフィール】
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池谷のぶえ
いけたにのぶえ94年より04年の解散まで劇団「猫ニャー」の劇団員として活動。解散後は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品、NODA・MAP、蜷川幸雄演出作品など数多くの舞台に出演。

[出演情報]
【舞台】 
2017年9月8日(金)~24日(日)  紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 
こまつ座 第119回公演「円生と志ん生」(作:井上ひさし、演出:鵜山仁)




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第4回 平田敦子さん(女優)

むしろこっちが人生相談したい気持ち満々のコラム、「池谷のぶえの人生相談の館」です。

先日、とある企画で、高校演劇部を取材させていただきました。

自分も学生時代ずっと演劇部だったので、どんなノスタルジックが待ち受けていようかとドキドキしながらの取材だったのですが、なんでしょう…高校生たちの演劇へのシンプルな向き合い方に、あれこれごちゃごちゃ考えすぎな自分の演劇への向き合い方を反省しました。

高校生曰く、一緒にやってるみんなが面白いと思えるものをやっている…のですって。
これは、とても純粋で難しいことだと思うのです。

劇団などの仲間同士でもそうした状況を続けるのは困難ですし、ましてや、作品の度にあらゆるところから人々が集うプロデュース公演などでは、作品に対する共通認識を持てるか持てないかさえ、いつもギリギリな状況です。

なるべくみんなが面白いと思うものを…という、思いやりとセンスの擦り合わせが素敵ですね。私よりも30歳くらいも若いのに…。

だって、センスとか擦り合わせんの、超めんどくさくないっすか?

あ…いま、猛烈に暑くてぇ、いろんな体勢でコラム書いてたんっすけどぉ、どんな体勢でもあちぃんでぇ、結果、道端に座るヤンキーの体勢で書いてんっすよぉ。なもんで、言葉遣いもなんとなく…さーせん。さーせん、せんぱい。

せんぱい…そう、自分の時代の演劇部との共通点があったとすれば、先輩後輩関係がとても風通しが良いように感じました。

学生時代、1~2年歳が違うのって、ものすごくヒエラルキーを感じたものですが、演劇部という部活動の中ではそういえばあまり感じたことがなかったように記憶しています。

あと、夏合宿というものをやるんだ~というのも、共通点でした。
やったなぁ…夏合宿。
いま振り返れば、なんの進展もない夏合宿。
ただただ、仲間たちで夜の学校に宿泊するのが目的のような夏合宿。

演劇部なのに、早朝バスケ、朝ごはん、昼ごはん、夜ごはん、肝だめし、ガールズトーク、くらいしか覚えてないよ…お稽古なんて果たしてしていたのだろうか…。

それで十分、合宿をやった気になっていたし、楽しかったわけですが、いま、早朝バスケ、朝ごはん、昼ごはん、夜ごはん、肝だめし、ガールズトークを2~3日やれって言われても、泣いて断るもの。

特に、早朝バスケと肝だめしを毎日やるなんて無理っすよ、せんぱい。

ということで、今回の人生相談は、ついに大せんぱいのご相談に着手してしまいました。

いままでは、ほぼほぼ同年代のみなさまからの人生相談でしたので、ある程度の不躾な物言いがあったとしても、許してもらえるのではないだろうか…という甘い期待がありましたが、ついに大せんぱいです。

いよいよ、人生の相談にのっている場合ではないのです。
こちらが、相談させていただくべき立場なのです。

しかし、日ごろ思っていることをぜひともお聞きしたい大好きな方々に、大せんぱいたちが多いというのも現実なのです。

では…勇気を持って、いってみましょうか。

*****

これまでは
「好きな人には好かれたいけど嫌いな人には好かれなくてもいい」
という態度を貫いて来ましたが、年齢を重ねてきて最近は
「凄く嫌いな人以外にはとりあえず好かれたい」
と思うようになってきました。
でもそれってとっても難しいのですね。
なので私の事をよく知っているのぶえさん、私の嫌なところ、ダメなところを片っ端から言って下さい。
そしてその中で治せそうなものがあったらその治し方を教えて下さい。
ほんの少しでいいから良い人になりたいです。なれるでしょうか。

平田敦子さん(女優)

*****

ほらっ!! もうっ!! 絶対答えにくいじゃないですか、せんぱい!!

しかし、人生相談をいただけますか? と、お願いしたのは自分です。
ここは責任を持って、嫌われることも覚悟の上でお答えさせていただきます。もちろん嫌われたくないですけど…。

私が感じる敦子さんには、敦子さん憲法、もしくは、敦子さんルールなるものが存在するように思います。
しかしそれらは、超シャイで、超寂しがり屋で、超繊細で、超嘘が嫌いで、超乙女で、超人生の節目を大事にする…という、敦子さんの中核の部分を守るために存在している高らかな城壁のように超思います。

私がこのように「超」という言葉を羅列することに、敦子さん憲法上ではことのほか厳しく、いまこのコラムを読みながらもイラっとさせてしまっていると思いますが、私などはあえて敦子さんのその反応ほしさがために「超」を使ってしまう場合などもあります。

何かこのように、私のようなおふざけだったりでも、愛情だったりでもですが…人から敦子さんに対する発信に対してとても敏感で、なんなら微粒子レベルの発信に対しても敏感に反応し、時に城壁を守るために、バババババババ!! という音が聞こえてきそうな守備体勢に入ることがあるように思います。

「好き? これでも好き?」という音が。

私も、表現方法は違うかもですが「好き? これでも好き?」という守備体勢派なので、なんとなく同じ音を感じてしまうのですが、もし違っていたら本当に申し訳ありません。

そしてもしかしたら、そうした守備体勢によって、相手を緊張させてしまったり、警戒させてしまったりして、その状態を「好かれない」と感じる場合もあるのかもしれません。

「凄く嫌いな人以外にはとりあえず好かれたい」ということですが、凄く嫌いな人以外の人数すべてから「好かれる」というのは、なかなか尊く果てしないことだと思います。

しかし、「凄く嫌いな人以外にはとりあえず嫌われない」ということでしたら、守備体勢を少しでも緩めて、敦子さんというお城の庭を誰でも見学できるような状態にすることで、近づけるような気がします。

さて、好かれる好かれない問題とは直結するわけではありませんが、
「私の嫌なところ、ダメなところを片っ端から言って下さい」
というご要望にも真剣にお答えしなければなりません。

戦士のように城壁を守らんとする敦子さん丸ごとひっくるめて大好きですので、不謹慎ではありますが、もし敦子さんがこの先どうにかなってしまったら、とっても悲しく寂しい。

そういう意味で、この先敦子さんに元気でいていただくために、ぜひとも改善していただきたい点を下記させていただきます。

しかし、お答えするにはプライベートに関わる単語が必要になってきますので、そのへんは私の大好きな「ヒヨコ」に置き換えて回答させていただきます。

・ヒヨコを開けてみましょう。そして、新しいヒヨコを買いましょう。
・ヒヨコのために、ヒヨコをヒヨコしていきましょう。
・ヒヨコが入ってきたら、ヒヨコしていきましょう。
・なるべくヒヨコを使わないで、ヒヨコできるようにしていきましょう。

敦子さんはヒヨコに関しても「ヒヨコは一匹まで!」と厳しいです。
9ヒヨコも使ってしまいました…ヒヨコ部分につきましては、後日直接お会いした時に、超ビクビクしながらお伝えさせていただきます。


ラッキー待ち受け
敦子さんとご一緒した舞台「マクベス」の時の写真です。
この姿で、開演前から客席に潜んでいたのですが、それに気づいたお客様が「サインお願いできますか?」と言って開いたページが、敦子さんのページでした。私はラーメンズさんとお仕事をしたことがないのですが、「ラーメンズさんとの作品観ました!」と、言っていただけたりもします。
こうして敦子さんとは、お仕事をシェアしあっております。やってないお仕事が2倍に増えてラッキーです。
またいつかご一緒できますように。という想いをこめて、ラッキー待ち受けにしてください。魔除け的ですが。

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■平田敦子さんの今後の予定
・ドラマ「居酒屋ふじ」
テレビ東京 毎週土曜深夜0時20分〜
・舞台「おねだり」

9月26日(火)〜10月1日(日)
新宿シアターサンモール

10月5日(木)〜6日(金)

・グリコICEBLITZ PR動画


【筆者プロフィール】
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池谷のぶえ
いけたにのぶえ94年より04年の解散まで劇団「猫ニャー」の劇団員として活動。解散後は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品、NODA・MAP、蜷川幸雄演出作品など数多くの舞台に出演。

[出演情報]
【舞台】 
2017年9月8日(金)~24日(日)  紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 
こまつ座 第119回公演「円生と志ん生」(作:井上ひさし、演出:鵜山仁)




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