むしろこっちが人生相談したい気持ち満々のコラム、「池谷のぶえの人生相談の館」です。

先日、とある企画で、高校演劇部を取材させていただきました。

自分も学生時代ずっと演劇部だったので、どんなノスタルジックが待ち受けていようかとドキドキしながらの取材だったのですが、なんでしょう…高校生たちの演劇へのシンプルな向き合い方に、あれこれごちゃごちゃ考えすぎな自分の演劇への向き合い方を反省しました。

高校生曰く、一緒にやってるみんなが面白いと思えるものをやっている…のですって。
これは、とても純粋で難しいことだと思うのです。

劇団などの仲間同士でもそうした状況を続けるのは困難ですし、ましてや、作品の度にあらゆるところから人々が集うプロデュース公演などでは、作品に対する共通認識を持てるか持てないかさえ、いつもギリギリな状況です。

なるべくみんなが面白いと思うものを…という、思いやりとセンスの擦り合わせが素敵ですね。私よりも30歳くらいも若いのに…。

だって、センスとか擦り合わせんの、超めんどくさくないっすか?

あ…いま、猛烈に暑くてぇ、いろんな体勢でコラム書いてたんっすけどぉ、どんな体勢でもあちぃんでぇ、結果、道端に座るヤンキーの体勢で書いてんっすよぉ。なもんで、言葉遣いもなんとなく…さーせん。さーせん、せんぱい。

せんぱい…そう、自分の時代の演劇部との共通点があったとすれば、先輩後輩関係がとても風通しが良いように感じました。

学生時代、1~2年歳が違うのって、ものすごくヒエラルキーを感じたものですが、演劇部という部活動の中ではそういえばあまり感じたことがなかったように記憶しています。

あと、夏合宿というものをやるんだ~というのも、共通点でした。
やったなぁ…夏合宿。
いま振り返れば、なんの進展もない夏合宿。
ただただ、仲間たちで夜の学校に宿泊するのが目的のような夏合宿。

演劇部なのに、早朝バスケ、朝ごはん、昼ごはん、夜ごはん、肝だめし、ガールズトーク、くらいしか覚えてないよ…お稽古なんて果たしてしていたのだろうか…。

それで十分、合宿をやった気になっていたし、楽しかったわけですが、いま、早朝バスケ、朝ごはん、昼ごはん、夜ごはん、肝だめし、ガールズトークを2~3日やれって言われても、泣いて断るもの。

特に、早朝バスケと肝だめしを毎日やるなんて無理っすよ、せんぱい。

ということで、今回の人生相談は、ついに大せんぱいのご相談に着手してしまいました。

いままでは、ほぼほぼ同年代のみなさまからの人生相談でしたので、ある程度の不躾な物言いがあったとしても、許してもらえるのではないだろうか…という甘い期待がありましたが、ついに大せんぱいです。

いよいよ、人生の相談にのっている場合ではないのです。
こちらが、相談させていただくべき立場なのです。

しかし、日ごろ思っていることをぜひともお聞きしたい大好きな方々に、大せんぱいたちが多いというのも現実なのです。

では…勇気を持って、いってみましょうか。

*****

これまでは
「好きな人には好かれたいけど嫌いな人には好かれなくてもいい」
という態度を貫いて来ましたが、年齢を重ねてきて最近は
「凄く嫌いな人以外にはとりあえず好かれたい」
と思うようになってきました。
でもそれってとっても難しいのですね。
なので私の事をよく知っているのぶえさん、私の嫌なところ、ダメなところを片っ端から言って下さい。
そしてその中で治せそうなものがあったらその治し方を教えて下さい。
ほんの少しでいいから良い人になりたいです。なれるでしょうか。

平田敦子さん(女優)

*****

ほらっ!! もうっ!! 絶対答えにくいじゃないですか、せんぱい!!

しかし、人生相談をいただけますか? と、お願いしたのは自分です。
ここは責任を持って、嫌われることも覚悟の上でお答えさせていただきます。もちろん嫌われたくないですけど…。

私が感じる敦子さんには、敦子さん憲法、もしくは、敦子さんルールなるものが存在するように思います。
しかしそれらは、超シャイで、超寂しがり屋で、超繊細で、超嘘が嫌いで、超乙女で、超人生の節目を大事にする…という、敦子さんの中核の部分を守るために存在している高らかな城壁のように超思います。

私がこのように「超」という言葉を羅列することに、敦子さん憲法上ではことのほか厳しく、いまこのコラムを読みながらもイラっとさせてしまっていると思いますが、私などはあえて敦子さんのその反応ほしさがために「超」を使ってしまう場合などもあります。

何かこのように、私のようなおふざけだったりでも、愛情だったりでもですが…人から敦子さんに対する発信に対してとても敏感で、なんなら微粒子レベルの発信に対しても敏感に反応し、時に城壁を守るために、バババババババ!! という音が聞こえてきそうな守備体勢に入ることがあるように思います。

「好き? これでも好き?」という音が。

私も、表現方法は違うかもですが「好き? これでも好き?」という守備体勢派なので、なんとなく同じ音を感じてしまうのですが、もし違っていたら本当に申し訳ありません。

そしてもしかしたら、そうした守備体勢によって、相手を緊張させてしまったり、警戒させてしまったりして、その状態を「好かれない」と感じる場合もあるのかもしれません。

「凄く嫌いな人以外にはとりあえず好かれたい」ということですが、凄く嫌いな人以外の人数すべてから「好かれる」というのは、なかなか尊く果てしないことだと思います。

しかし、「凄く嫌いな人以外にはとりあえず嫌われない」ということでしたら、守備体勢を少しでも緩めて、敦子さんというお城の庭を誰でも見学できるような状態にすることで、近づけるような気がします。

さて、好かれる好かれない問題とは直結するわけではありませんが、
「私の嫌なところ、ダメなところを片っ端から言って下さい」
というご要望にも真剣にお答えしなければなりません。

戦士のように城壁を守らんとする敦子さん丸ごとひっくるめて大好きですので、不謹慎ではありますが、もし敦子さんがこの先どうにかなってしまったら、とっても悲しく寂しい。

そういう意味で、この先敦子さんに元気でいていただくために、ぜひとも改善していただきたい点を下記させていただきます。

しかし、お答えするにはプライベートに関わる単語が必要になってきますので、そのへんは私の大好きな「ヒヨコ」に置き換えて回答させていただきます。

・ヒヨコを開けてみましょう。そして、新しいヒヨコを買いましょう。
・ヒヨコのために、ヒヨコをヒヨコしていきましょう。
・ヒヨコが入ってきたら、ヒヨコしていきましょう。
・なるべくヒヨコを使わないで、ヒヨコできるようにしていきましょう。

敦子さんはヒヨコに関しても「ヒヨコは一匹まで!」と厳しいです。
9ヒヨコも使ってしまいました…ヒヨコ部分につきましては、後日直接お会いした時に、超ビクビクしながらお伝えさせていただきます。


ラッキー待ち受け
敦子さんとご一緒した舞台「マクベス」の時の写真です。
この姿で、開演前から客席に潜んでいたのですが、それに気づいたお客様が「サインお願いできますか?」と言って開いたページが、敦子さんのページでした。私はラーメンズさんとお仕事をしたことがないのですが、「ラーメンズさんとの作品観ました!」と、言っていただけたりもします。
こうして敦子さんとは、お仕事をシェアしあっております。やってないお仕事が2倍に増えてラッキーです。
またいつかご一緒できますように。という想いをこめて、ラッキー待ち受けにしてください。魔除け的ですが。

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■平田敦子さんの今後の予定
・ドラマ「居酒屋ふじ」
テレビ東京 毎週土曜深夜0時20分〜
・舞台「おねだり」

9月26日(火)〜10月1日(日)
新宿シアターサンモール

10月5日(木)〜6日(金)

・グリコICEBLITZ PR動画


【筆者プロフィール】
pro_iketani 

池谷のぶえ
いけたにのぶえ94年より04年の解散まで劇団「猫ニャー」の劇団員として活動。解散後は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品、NODA・MAP、蜷川幸雄演出作品など数多くの舞台に出演。

[出演情報]
【舞台】 
2017年9月8日(金)~24日(日)  紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 
こまつ座 第119回公演「円生と志ん生」(作:井上ひさし、演出:鵜山仁)




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